ピラティスは、体の内側の筋肉(インナーマッスル)を鍛える運動です。体幹(胴体)の力を強くして、日常生活の動作や姿勢を改善していきます。腰痛などの関節のトラブルの予防や、お腹回りのシェイプアップなどの効果も期待できます。

「良い姿勢」と「良い動き」

ピラティスを一言で言うと、「良い動き」と「良い姿勢」を習慣づけるためのエクササイズです。

良い動きとは、骨格や筋肉の使い方が滑らかで、体への負担が少ないことです。一方、良い姿勢とは、肩こりや腰痛などになりにくいようなしなやかでナチュラルな姿勢のことです。

ピラティスでは、「動作」と「姿勢」をダブルで改善させることで日常生活の体の使い方を根本から変え、強く美しい体を獲得していきます。

「動かす筋肉」と「支える筋肉」

私たちの筋肉には、大きく分けると「動かす」ための筋肉と、「支える」ための筋肉があります。

「動かす」ための筋肉は、手足を動かしたり、歩く、走る、持ち上げるといった様々なアクションをとるために使われます。

一方、「支える」ための筋肉は、立っているときや座っているときなどに体勢を保つために使われる筋肉です。地球の重力にさからって背すじをまっすぐ伸ばすときにも働いています。体のバランスを保ったり、骨格の向きを微妙に調整したりするときも、支える筋肉が活躍します。

支える筋肉が十分に機能していないと、骨格がゆがみやすくなります。猫背になったり、骨盤が傾いて反り腰や出っ尻(でっちり)になりがちです。また、滑らかな動きができなくなり、ロボットのように硬くてぎこちない動きになってしまいます。下半身もフラフラしやすいです。

「表側(アウター)」と「内側(インナー)」

動かすための筋肉は、主に体の表側にあります。これを「アウターマッスル」といいます。一方、支えるための筋肉は主に体の内側にあります。これを「インナーマッスル」といいます。

通常の筋トレとピラティス

通常の筋力トレーニングで鍛えられるのは、主に「動かす」ための外側の筋肉です。重いバーベルを持ち上げたり、スクワットをしたりすることで、アウターマッスルが発達します。アウターマッスルが強くなると、筋骨隆々のマッチョなボディに近づいていきます。

一方、支える筋肉は通常の筋トレでは強化されづらいです。意識的にインナーマッスルに働きかけるような特別なアプローチが必要になります。それがまさにピラティスです。内側の筋肉を刺激し、鍛えることにフォーカスしたプログラムとして確立されています。

スムーズな動作に

ピラティスでインナーマッスルを目覚めさせると、体を支える力が強くなるだけでなく、動かすための筋肉をより上手に使えるようになります。動作がスムーズに、かつより立体的・多角的になります。

走ったり、物を持ち上げたりするときに、体幹がブレなくなるため、無駄な負荷がかかりにくくなります。

あるけど使えていない

支える筋肉であるインナーマッスルは、本来誰にでもある程度は備わっているものです。そもそもインナーマッスルがなければ立ち続けることもできません。問題は「十分に使いこなせていない」ことです。

日常生活を変える

ピラティスでインナーマッスルを鍛え、使いこなせるようになれば、それまでふだん「OFF」の状態になっていたインナーマッスルが「ON」の状態になります。

その結果、日常生活でもインナーマッスルがフル稼働状態になります。ふだんの振る舞い、しぐさがキリっとして美しくなります。